機能不全家族の度合い(一般質問)

質問家族

読者からの質問

初めまして、斎藤学先生。
○○○と申します。
ブログの開設、おめでとうございます。

image051011.jpg さて、斎藤先生に質問なのですが、過去に僕はACの自助グループや、医療機関にかかったことがありまして、疑問に思ったことがあるのですが、機能不全家族と呼ばれるものにも、その程度というか、機能不全度の低い家庭と高い家庭というものがあるような気がしてならないのです。

同じACやサバイバーの人たちを見ていても、家族と仲がいい人もいれば、家族とは縁を切っているような状態の人など、その有様は、人それぞれです。

機能不全度が高い家族に育った人ほど、家族とはなかなか仲直りができなく、機能健全家族に近い人ほど、家族、つまりは両親ともそれなりに仲直りできているのではないか、などと、僕自身、勝手に想像したりしています。

不思議なもので、機能不全度が高い家庭に育ったからといって、精神疾患の症状がひどくなるというものでも決してなく、また、不全度が低い家庭に育ったからといって、症状が軽いというものでも決してないということです。

この、機能不全家族の度合いが高いか低いかというものはあるのでしょうか?

素朴な疑問として、僕のなかであるものなので、斎藤先生にこうして質問したわけであります。

また色々と、斎藤先生には質問をしたいと思っています。
これから、よろしくお願いします。
(30代男性)

斎藤学からの回答

家族機能不全というコトバに過剰な「実体性」を持たせることは危険だと思います。つまり、重度、中等度、軽度などに分類したり、数字で評価したりするの無理だし、かえって弊害も生むと思うのです。
私は家族を、子を①産み、②育てて、それを③手放す、という「機能」を持つ集団と定義していますので、これらのどこかに齟齬が生じていれば、機能不全と考えています。
子育てに関して言えば、子どもに「安全」を与え損なっている場合に機能不全です。子どもを無視するのも機能不全ですが、子どもに期待をかけすぎて萎縮させるのも機能不全です。
ご指摘の通り、「ひどい子育て」が必ずしも成人後の子どもの精神障害を重くするとは限りません。

斎藤学

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家族

Posted by iff