2006年08月の一覧
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2006年08月04日
CBT講座2日目(1)
T:さて、早速はじめましょう。今日もよろしくお願いします。
前回は随分と沢山新しいことを説明させてもらいましたよね。そして宿題もしてくるようにお願いしておりましたが、皆さんいかがでしょうか。実際にやってみて分からなかった点や、前回のことを少し振り返って、改めて考えてみたらよく分からなかったといった点がありましたら、まずはお受けしていきたいと思いますがいかがでしょうか。
B:セルフ・モニタリングで、同じようなことを繰り返しやっている気がしたのですが、それでも良いのですか。
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T:それで結構です。セルフ・モニタリングを続けていると同じテーマを追いかけているようなことはしばしば生じますし、それは有効なことです。
同じようなものが出てくるということは、自分のくせが出てきていることとも言えます。他にも何か質問はありますか。
C:今週は特に何も問題もなかったので、セルフ・モニタリングをするような感情のゆれがなかったのですけど。
T:そうですか。良かったですね。
セルフ・モニタリングは特に問題がない時でもやっていけるので、練習のつもりでたまにやってあげると効果的ですよ。
自動思考は、私たちが好む好まないに関わらず絶えず出てきているものですから。大きな感情の変化を伴わないようなものかもしれませんけどね。
例えば、これは私の推測でもありますが、ちょっと前の瞬間私が皆さんに質問をした時に、Cさんは
「セルフ・モニタリングをする機会がなかった」
といった自動思考が出てきたのかもしれませんよね。今は特に大きな気分の変化はないようですね。
仮定の話ですが、
「セルフ・モニタリングをもっときちんと出来なければならなかったのに」
といった考えがあったのであれば、罪悪感まで感じてしまうこともあるかもしれません。あるいは、「私はセルフ・モニタリングを出来なかったからもうよくなることはないだろう」と考えて、悲しいとか不安といった感情が出てきているかもしれません。
私たちは、ありとあらゆる状況において自動思考を見つけようと思えば見つけられるものです。ただ、前も言いましたようにそのことばかりに気を取られてしまうと、「自動思考を見つけないといけない」といった考えに縛られてしまって何も出来なくなってしまうので、ちょっと感情が動いた時に、あるいはちょっと自分を振り返ってみる時に、といったことで結構ですよ。
他にはなにか。(続く…)
2006年08月04日 10:25:[←ブログメインに戻る][←IFFトップページへ][↑ページ上端へ]
2006年08月08日
CBT講座2日目(2)
A:はい、自動思考が分かり難かったのですけど。
T:確かに、前回も言ったように私たちは感情には気がついても先行する自動思考には気がつかないことはよくあることです。
感情に気がついた時に、その気分をきっちりと把握して、その気分を生み出したと思われるような考えをさかのぼって探してみることで考えが分かってくることもあります。
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少しここで自動思考について説明を加えておきましょう。自動思考は、大きく分けて三つの形態をとります。
最初は、まさに今まで検討してきたような文章の形を取っているものです。例えば誰かに怒られたときに、「私が悪いんだ」といった自動思考が浮かんできて罪悪感に捕らわれるといった次第です。
次に、イメージとして出てくるものがあります。同じような状況においても、文章ではなくなんとなく自分が黒っぽいものに押さえ込まれているようなイメージを感じる人もいるかもしれません。
最後に、過去の事柄が出てくることもあります。どれもが自動思考です。
2006年08月08日 09:43:[←ブログメインに戻る][←IFFトップページへ][↑ページ上端へ]
2006年08月11日
CBT講座2日目(3)思考記録表
T:さて、今日は早速前回のことを活かしながら思考記録表に取り掛かってみましょう。順番に皆さん書いていってもらいますね。まず、一名ボランティアとして私と一緒に皆の前で自分が体験したことを言って良いという方はいらっしゃいますか。その事柄についてどうすればよいのか今でも分からないことや、どのように考えていくと良いのだろうか、と考えているようなことはありますか。
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B:はい、私がやりたいです。
T:そうですか、それでは始めましょう。実際に、思考記録表に従って聞いていきますから、皆さんもその状況を想像しながら自分ならどのように考えるだろうか、対処しうるだろうか考えながら一緒に進めましょう。Bさん以外の方の力もお借りすることになると思いますので。さて、聞いていきましょう。
2006年08月11日 11:17:[←ブログメインに戻る][←IFFトップページへ][↑ページ上端へ]
2006年08月14日
CBT講座2日目(4)TRの状況の大切さ
T:どうでしょう、すばらしいですね。Bさん、このようにまとめてみていかがでしょうか。
B:昨日のことでどのように考えればよいのかちょっと分からなくなっていたのですが、少しまとまった気がします。
T:そうですか、それは良かった。他の皆さんからも質問はありますか。なければ、この思考記録表を使って少し書き方の説明をしていきます。その後に、今回書いていただいた思考記録表について解説をしていきます。
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まず、左から三つの部分は昨日も今日の最初にも話していたセルフ・モニタリングですよね。順番が状況、気分、思考と順番が入れ違っていますけど、これは後々分かり易くするためにあえて各場所の順番を変更してあります。
最初に状況ですよね。これは、ある出来事が起こった状況の時のことを示しています。たまにですが、この状況を探している時に、「いつも憂鬱です」と言ったことをおっしゃる方がいたりします。この場合、「いつも」と言うのは状況でしょうか。
ここでは、状況とは捉えていません。いつも憂鬱なのであれば、いかにも憂鬱であることを認識していた時、その時を選んで状況を設定する必要があります。
同じようなことが何度も続いていると言う方もいらっしゃるかもしれませんが、それでもまず選択する状況はある1つの出来事、状況のみです。
先ほどのように「いつも憂鬱です」と言う方にしても、24時間全く同じ憂うつの気分でその憂うつさも同じ強さで感じていると言うことの方が難しいかと思います。うつが激しい場合にはよい出来事など全くないと感じるでしょうが、それでも多少の抑うつ状態の強さの波があったりします。
これらを把握して、どのような出来事の際に嫌な気分が大きくなるのかをはっきりとさせることも必要になってきます。
2006年08月14日 11:26:[←ブログメインに戻る][←IFFトップページへ][↑ページ上端へ]
2006年08月18日
CBT講座2日目(5)TRの気分の扱い
2つ目の欄が気分ですよね。前回も気分については説明を行いましたけど、実際にその状況を想起して今になって浮かぶ気分を探し、それぞれの気分について100%ずつでその強さを確認してください。
いくつかの感情を確認でき、特に今でも残っている感情の強さの確認をしてもらうことが必要です。たまに、その状況を感じたときの感情の強さを探す人がいます。私達が取り扱いたいのは、今現在問題となっている感情であって、その過去の時点で感じた感情ではありません。
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例えば、先ほどの思考記録表でも確認してみたいと思います。Bさん、先ほど私が聞いた時、最初に怒りを100%としていましたよね。それを先ほど思考記録表に記入する際に考えると70%ぐらいの強さだとおっしゃられました。これは、昨日のその瞬間では怒りが強くあったが、その後に怒りは少し既に落ち着いてきているということを示していますよね。これが大事なんです。実際には、一日が経ってすでに感情の変化が起こっているんです。
思考記録表とか認知療法で気分が改善されるという他にも明らかに気分を変化させてくれるものがあるということですよね。時間薬という言葉があるように、時間が効果的であったのかもしれません。いずれにせよ、今残っていて問題となっている感情を整理していくことが必要なのです。
ただ補足しておくと、感情を把握できるようになることはとても大切なことですが、場合によっては感情を掴めない時があります。ちょっと練習が必要でしょうか。付け加えると、過去の気分であっても実際には感じないようにしてきているものも有ります。あまりにもショックすぎて実感を持ってその出来事を感じてしまう事が、自分自身にとって好ましいことではないと判断した場合には、感情を麻痺させることでその状況をしのぐというのも人間が自分を守るために使う方法の一つです。
ただ、その感情がずっと封印され続けてしまうと、後々までも影響を持ち続けてしまうということがあり、その場合にはちょっと問題になる可能性があります。いずれにせよ、どのような形であっても、感情を適切に出しておくことが必要なのです。
もう一つ感情について補足しておきますと、感情とは永続的に続くものではありません。どういうことかと言いますと、感情は一瞬一瞬出てきては消えていると考えられるからです。
ただそう言うと同じ感情が続いているようだという方もいらっしゃると思います。その状況についてもう少し詳しく考えてみると、一定の感情を湧き上がらせる考えやイメージを持ち続けて離さないようにしているということが殆どです。これもまた、セルフ・モニタリングの時に言ったことともつながってくるのですが、やはり考えの影響で感情が出てきているのです。
2006年08月18日 09:48:[←ブログメインに戻る][←IFFトップページへ][↑ページ上端へ]
2006年08月22日
CBT講座2日目(6)TRの自動思考について1
次に、思考の欄についてですが、これも先ほど気分について説明した際と同様書いている時に浮かんできた考えです。
その状況で考えたことが浮かんでくることもあるでしょうし、そのことから連想して今考えることもあると思います。そして、それらの考えの中で一つだけ自分の気分に一番大きく影響をしていると思われるものを選びます。
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複数選びたいと思うかもしれませんが、一つだけです。一つ選んだら、先に進む前に前の欄の感情と照らし合わせてみて、自分の選んだ思考と気分の大きなものとの間につながりを感じられるか確認しておく必要があります。
実際には、自分が考えたのだから自分の考えを分かっているというように考えがちですが、結構自分自身でも間違った考えを選んでいたりします。
この一つ選んだ考えを「ホットな思考」と呼びます。ここまではセルフ・モニタリングと似ている部分なのですが、ここまでが結構重要です。状況で書き出したことを想起して思考、感情と進めていった際に実感として感じられることが必要です。
CBTは考えを客観的に整理するという面もありますが、やはり感情を好ましいものに出来るようにすることが大切です。つまり、文字として書いているだけで自分の実感を伴わないものの場合には、CBTの目的が減少するんです。ここまでよろしいでしょうか。
2006年08月22日 10:59:[←ブログメインに戻る][←IFFトップページへ][↑ページ上端へ]
2006年08月29日
CBT講座2日目(7)TRの自動思考について2
次の欄に進みましょう。次は根拠と反証の欄ですね。これらは選んだ考えが如何に正しいのかどうか具体的に検討していく欄でもあります。まず根拠には、選んだ考えが正しいという具体的な事実を書き出します。Bさんの場合には、選ばれた考えが「息子をちゃんとしつけなければいけない」でしたから、根拠には(息子のしつけがちゃんとしていない具体例)が探して書かれます。一方反証には選んだ考えが必ずしも正しいとはいえない具体的な事実、(息子がちゃんとしつけられている具体例)を探して書き出すのです。実際には、この反証の欄で少し躓き易く感じることもあるでしょう。ただここで書かれる事実は、自分が体験したこと全てですから、今どうなっている、ということに限らなくても結構です。
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ここまで書き終わると、最後に適応的思考の欄に進みます。この前の根拠と反証の欄が書けていないのにこの適応的思考の欄に進むのは基本的には避けてください。よく見かけることなのですけど、適応的思考だけが妙に際立って好ましいものが書かれていたりします。そのような時に適応的思考の欄に書かれている事柄が、思考記録表を書いてみる前から考えていて、自分をそのように説得しようとしてなかなか説得に成功しなかったことである場合があります。
このような時には、うまくいかなかったことを更に自分に押し付けるようになってしまい、結局自分を追い詰めて最後の気分は更に悪化するのが通常です。これは思考記録表を書いていく際、そして適応的思考を探す際の注意点です。適応的思考は、人によっては根拠と反証を合わせたものを適応的思考にするとよいという人もいます。ただ私が皆さんにお願いしたいのは、どのようなものであれ適応的思考に書かれたものが自分にとって楽なものであるということのみを追求していただきたいと思います。楽であればどんなことが書かれても結構です。CBTはプラス思考になるための方法ではなく、自分が楽になるための方法ですから、決してプラス思考ではないものの楽になる気がするものはどんどん取り入れてもらって結構です。
2006年08月29日 17:42:[←ブログメインに戻る][←IFFトップページへ][↑ページ上端へ]