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2007年07月13日
熟睡&勉強するな その1(2/2)(友子さん)
私は家の仕事を手伝うのは苦ではありませんでしたが、仕事を手伝っている間中父親と一緒に居なければならず、一緒にいればその間中、
私への理不尽な中傷が止むこともなく続くので、それが私にはたまらない苦痛でした。
毎日、学校から帰るとまず自転車に乗って町中を走り回って配達をこなし、それが終わってから餅つきを5杯以上と「すあま」練り、
それはちょっとは大変なんだけれど、体力抜群の私にはそれほどでもありませんでした。
しかし父のそばで働いている間中、何か私には訳のわからないことで、何時間も叱られ続けるのです。
私にはなんと言ってもこれが最大の苦痛でした。私はなんで叱られるんだろう、何を叱られるんだろう、と考えるのだけれどさっぱりわかりませんでした。
父と一緒にいなければならない理由が家業の手伝いでなかったなら私もその場所から離れることを策したと思います。
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しかし、そう若くもない父が、働き過ぎで腐りかかっているかのように黒くなっている腕を酷使して、さらに重労働に耐えている事を私は知っていました。そんな父を見捨てることは私には出来ませんでした。
その頃、私はある種の記憶喪失の様なものにかかっていました。
朝、学校に行く前に今日はサクラの葉っぱを50枚ヨモギの葉っぱ一束とか河原に行って採ってくる仕事があり、それから学校へ行ってはおしっこをもらし、帰ってきては(父でも母でも高校の兄でも中学の兄でもなく末っ子で一番の弱者のわたしが)力仕事をし、その間中私を否定する言葉を聞かされ続けるので、夜になって寝床に就く頃には、この父の小言のせいで身も心もボロボロになってしまっていました。
何も考える事もなく、横になって倒れた瞬間に眠りに就きました。
すると次の朝、目が覚めた時には昨日までのことは一切合切何もかもきれいさっぱり忘れてしまっていました。
昨日までに一体なにがあったのか思い出すことができませんでした。
まず目を覚まします。この時は「目が覚めた」という自覚もないのですが。
夜、ものすごくふかく眠るので目が覚めた時はただもううっとりとして気持ちが良くて一体ここはどこなのだろう、というかんじです。
もうα波もθ波も通り越したような感じです。それでなんとか一生懸命に思い出そうとします。エーっとここはどこなんだろう。
ここは宇宙と言うところだ。そして今は宇宙の中の銀河系の中の地球という星の中の日本という国にいるらしい。
この家の女の子として人間に生まれていて名前が付けられていて、・・・そうだ、だんだん思い出してきた。
私にはともこという名前が付けられているんだ。と、ここまでくるとやっと現実の自分になります。
そしてまた朝から「学校行く前にヨモギとサクラの葉っぱ採ってきて」とか言われ、それから学校に行ってオシッコをもらし、
帰ってきて配達ともちつきをし、父の小言を聞く。
夜になって熟睡し翌朝目が覚めた時には、今、自分がどこにいるのか自分がだれなのかすっかり忘れてしまう。
そしてここはどこ? わたしはだれ? を毎日くり返す。そうしているうちに、自分は何て馬鹿なのだろう、なんで毎日すべてを忘れるんだろう。
毎日あったことを毎日全部忘れるから毎日同じ小言を言われるのに違いないと考えました。
そして全部忘れるのは、あんまり熟睡をするからだ、と考えました。そしてその時からは熟睡をしない決心、昨日の事を忘れない決心をしました。
(あとで考えるとどうもこの考え違いが命取りの始まりだった様に思います。)
(つづく)
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