« DBT(弁証法的行動療法)ワークショップについて(2/3) | ←ブログメインに戻る | 「外傷性記憶を解凍する」を読んで »
2006年07月27日
DBT(弁証法的行動療法)ワークショップについて(3/3)
BPDの人が極端に寄りすぎるのは、過敏だからということもあるのだろうが、それ以上に緊張に耐えられずに表現(行動)してしまう衝動性のためだろう。この点では「我慢してもらう」「耐えてもらう」ということが必要になり、その能力を患者と合意しながら伸ばしてもらう他ない。
精神療法家も精神科医も、患者に「我慢」を要求することを嫌う。あるいは怖れている。DVDでは最初の治療合意のときから自殺企図を初めとする行動化を治療妨害行為として禁じている。これをした後のセッションでは事務的になるし、我慢できたときには優しい応対が帰ってくるといったメリハリをつけることをためらわない。しかし同時に我慢できるようになるためのスキル、不快や不安や孤独に耐えるためのスキルを極めて積極的に教えている。
===
こうした感情耐性を増すための訓練には治療担当者とは別な人が当たり、それとは別にグループ療法の担当者もいるので一人の患者は最低3人の治療者に対応されていることになる。
患者は自殺や孤独を初めとする感情危機の際には24時間、365日のいつでも治療担当者に電話をかけてよい。しかし一方では「我慢の訓練」もされているわけだから、深夜のクライシスコールはそれほど頻繁なものではないらしい。かかってきた電話にも5分以上は対応しない。
因みにコースランド先生は午前3時にかかってくる「寂しい人」の電話には、24時間開いているA.A.ミーティングへの出席を勧めるそうだ。ランチのとき、24時間365日開いているA.A.なんてこの街にはない、と言ったら、「え? 東京にないって、それホントですか?」とびっくりしていた。私たちは別の方法を考えなければならないだろう。
DBTについては私自身、これから消化して行かなければいけない部分が多いので、これ以上の説明は避けた方がいいだろう。しかし2日間のワークショップ過程で、「なるほどこれなら効果があるだろうな」と納得できたことは伝えておくべきだろう。
今回の参加者は102名、IFFのスタッフも入れると140名前後の人々と二日間ほぼ一緒に過ごしたことになる。主催者側の立場から言うのも変だが、コンパクトで良く組織された親切なワークショップだったと思う。参加者の質は高く、事務局の話では心理臨床家というより精神科医の割合が高かったようだ。参加者たちは演習や質問に極めて積極的で講師は喜んでいたし感心もしていた。彼らから、内容の濃いプログラムだったと評価されてホッとした。
2日間、お台場は雨もようだったが、コースランドさんはシアトル(彼女はそこにあるワシントン大学のファカルティ)の天候もこんなものですと言っていた。彼女はこの来日に備えて日本語クラスを受講したりして随分準備してきたようだ。美人のお母さんが一緒に来られていて、仕事の後の一日、二人で都内をハトバス観光してから帰りますと言っておられた。
来春にこのワークショップ参加者を主な対象としたアドバンスド・コースの設定が検討されている。その際にはこれを読んでいる人々にも参加して頂きたい。
![]()
斎藤学の講座・ワークショップ
| 講座名 | 日程 | 時間 | 料金 | 対象 | 会場 |
| 斎藤学ワークショップ | 10/07 08 | 14:00〜20:00 10:00〜18:00 | 31,500円 | 一般 | 東京麻布 |
| 斎藤学オープンカウンセリング | 火 | 18:30〜20:30 | 3,000円 5,000円 | 一般 | 東京麻布 |
| 親のための家族相談 | 火 | 18:30〜20:30 | 3,000円 5,000円 | 一般 | 東京麻布 |
※開催日については必ず各講座の詳細ページでご確認下さい
« DBT(弁証法的行動療法)ワークショップについて(2/3) | ←ブログメインに戻る | 「外傷性記憶を解凍する」を読んで »
2006年07月27日 10:44:[←ブログメインに戻る][←IFFトップページへ][↑ページ上端へ]