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2006年06月30日

ヒステリー概念の解体(2/3)

(続き)
 一方、ヒステリーの方は既にDSM第3版(1980年)の段階で解離性障害や身体表現性障害への呼び換えが提唱されていて、第4版にはまったく出てきません。世界保健機構によるICD(国際疾病分類)第10版でも同様です。身体表現性障害の下位分類である「身体化障害」(特に身体各所の疼痛を訴える場合)や「転換性障害」(失声などの感覚器障害や麻痺など神経系統の諸症状の場合)にはヒステリー性のスティグマとされたものが勢揃いしていますし、ヒステリーの代表的徴候である遁走、健忘、同一性障害(多重人格)などは解離性障害の下位分類として扱われています。

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 しかし「解離性障害」や「身体表現性障害」だけでは「ヒステリー」という用語がカヴァーしていた領域は覆いきれませんよ。とりあえず「虚偽性障害」(ミュンヒハウゼン症候群)などが取り残された一部をすくいあげているわけですが、それでもなおヒステリー性の朦朧状態(突然生じる意識変容で怒り出したり暴れたりし、醒めてから自分のしたことを憶えていない)や昏迷(昏睡などの危機的意識障害にも似た緘黙・無動状態だが、実は意識は清明で周囲の話し声などを理解している)やエピレプシー(癲癇)などには日常臨床でしばしばお目にかかるし、ヒステリー精神病がDSM第4版でいう「短期精神病性障害」とまったく同じとも思えないのです。(続く)
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木附ブログ

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2006年06月30日 11:35:[←ブログメインに戻る]←IFFトップページへ][↑ページ上端へ