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2006年05月23日
試行錯誤(2/2)
(続き)
性別問題を抱えた参加者は彼女の他にも2名いて、彼らは男装していた。
うち一名は自分のジェンダー・ディスフォリア(性別不快)を表現しようと思いはじめたばかりの学生(21歳)だったが、もうひとりは30歳代前半の会社員で同棲相手との間に深刻な愛情問題を抱えていた。相手の男性は50歳代半ばで元の職場の上司だった人だという。参加者の男性はこの同棲相手の前では「子ども返り」してしまってワガママ放題になり、ときには暴力をふるってしまう。相手の男性も妻子を捨てて元部下との生活を選んだほどだから、誠心誠意彼に尽くそうとするのだが、そのやることなすことが気に入らない。暴力は次第にエスカレートしてきていて、最近は相方がアパートから逃げてしまい、一人で過ごす夜も多くなってきたと打ち明けた。
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この人の場合、「暴力衝動の抑制」というテーマには合致しているわけだが、「男性問題」というタイトルが無ければ、この会に参加したかどうかわからない。
参加した16名の中には他にも所謂「家庭内暴力」で父親を自殺に追い込んでしまった男性とか、逆に息子からの暴力と暴言に困惑している父親などがいた。引きこもりがちな独身男性たちは主として母親への暴力衝動に悩んでいた。当惑したのは、既婚者で妻と同居していたり別居していたりという、私が本来の治療対象と考えていた人々が4名(25パーセント)しかいなかったことで、同棲や準同棲(相手が同棲を含む)を加えても7名(43.7パーセント)と半数にも達しなかったことである。
この年(2002年)には6回を1コースとした、この種のグループを2回開いた。後半でも同じタイトルで参加者を募集してしまったのは何故だか覚えていない。第1回目の経過中に第2期募集が始まっていたので、タイトルを工夫するようなゆとりがなかったのだと思う。第2期には前回より多い19名の参加者あったのだが、この2回に参加した27名(重複参加者もいた)の男性(ないし元男性)のうち、何らかの配偶関係を体験していたのは16名(59.3パーセント)だけだった。
翌年(2003年)1月からの第3期に至ってようやく、「配偶者を虐待する男性加害者=バタラーズ」に限定したミーティングであることを明記して参加者を募集した。参加者は第3期9名、第4期10名と激減したが、ここからようやく当初意図したバタラーズのためのグループへと変化し、2004年からは毎週金曜日の午後6時半から一定の場所(東麻布のビルの地下室)で開かれる常設グループとなった。現在(2004年8月31日)までのグループ利用者の実数は83名である。
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