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2005年11月21日

恋人にしがみついてしまう(1)

相談者からの質問

image051121_1.gif 一月ほど前から、仕事にいけなくなってしまいました。今は、終日の昼間は斎藤クリニックのミーティングに通い、週末は、地方都市に住む彼のところに通っています。そんな自分が、とても不安定に感じます。本音では彼にどっぷり依存したいのですが、そうなると、どんどんすがりついてしまって、自分でもどうなってしまうかわかりません。そうなったら自分が自分でなくなってしまうだろうと思うので、彼にどっとあまえることも今ひとつできません。

 彼はその都市で仕事もしているし、ちゃんと自分の人生を楽しんでいます。それにくらべて私はダメです。こんな自分がやっぱり彼にはふさわしくないんだと思います。ふさわしくなりたいのですが、どうしても「私なんかダメだ」と自分を責めてしまいます。

斎藤学からの回答

斎藤:少し私と会話をしましょう。彼の立場に成り代わって、あなたのことをみてみませんか。今のような状態のあなたが彼のもとに行ったとき、彼はどう感じるでしょうか。

 ----重荷なんじゃないでしょうか。いつも深刻な顔してまとわりついてきて、うっとうしいんじゃないかって思います。

斎藤:まとわりついてうっとうしいと言いますけど、人間はまとわりついてくる人すべてがうっとうしいわけじゃありませんよね。どういうまとわりつかれ方がうっとうしいでしょうかね。

 ----しがみついて離れない、みたいな。

斎藤:しがみついて離れない人でもうっとうしくない人もいますよね。 

 ----そうですね・・・。彼がある程度私のことを必要としていて、愛情なんかを感じていれば、しがみつかれても、まあ、そんなにいやじゃないでしょうか。

===
斎藤:うん。ちょっと近いですね。私が言わせたいことに(笑)。

 人間。まとわりつかれようがしがみつかれようが全然苦にならない場合もありますし、ものすごく苦になる場合もある。しがみついている人が、しがみつくのが楽しくてしょうがなくて、その人の勝手でやっている場合、しがみつかれる方はそんなに気を遣わなくて済みますよね。
 職場までやってきてじゃましたりとかするわけじゃないのなら、勝手にまとわりついてくれたって、そんなに気にならないんじゃないですか。
 そうすると、ポイントはなんでしょう。

 ----私自身が彼に依存していることを肯定できるかどうかってことでしょうか。

斎藤:っていうか、あなたが楽しければいいんですよね。あなたが一番問題なのは、彼のところへ行っても楽しくないことなんじゃないですか。

 ----楽しいときもあるんですが、すぐ孤独を感じます。

image051121_2.jpg斎藤:どんなときに孤独を感じますか。

 ----彼がいなくて一人で時間を過ごさなくちゃいけないとき。一人で待っていて、何もすることがないときです。

斎藤:いいえ。一人でいて、何もすることがないときだって、人間必ずしも孤独を感じるとは限りませんよ。彼が帰ってくるのを待てるときはね、それから、彼が私に会いたいんだって信じているときには、なんにも寂しくないですよ。

  ----でも、彼が他のことに注意を向けているときは、寂しいです。

斎藤:あなたのなかに、「私でいいのかしら、彼にふさわしいかしら」という思いがあるのでしょう。
 彼にふさわしい人になりたいって思ったり、なろうとしたりすると、それはあなたを重くするよね。重くなると、うっとうしくなるんですよ。そういう重さは、相手に伝わるんです。「あなたに気に入られるように、私、一生懸命やります」っていう目つき、顔つき、そぶりで。
 そうなると、「ほっといてくれ」「気に入られたいなら、来ないでくれ」なんて思いが相手に出てきてしまう。その思いをあなたがまた読みとって、彼からそんなサインが出ていないときにまでそれを読みとってしまうんです。

 それで、彼から離れようとする。そうなると今度は、だんだんあなたの気持ちが恨みに変わってきます。「私は彼から離されるように仕組まれたんだ、どうして私が離れなくちゃいけないんだ」なんて気がしてくる。
 そうすると、ある日突然プツンと切れて、彼のところへ突進していって「おいこら、私のこと好きか嫌いかはっきりいってみろ」なんてやってしまう。そうしてだんだんに「うっとうしい人」の役割を演じるようになってしまうんです。

  ----はあ。
続く…

木附ブログ

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2005年11月21日 13:44:[←ブログメインに戻る]←IFFトップページへ][↑ページ上端へ