2005年09月の一覧

ブログメイン | 2005年10月 »

2005年09月28日

これからご紹介する話について

 みなさん、だれでも、自分のおうちのプライベートな問題を話すことに慣れていらっしゃらない。むしろ閉じこめておくということで、元々そう大きな問題ではなかったものが重くなる。ちょうど紙が水を含んだ状態になっていて、本来は自分で担げるくらいの重さだったものが、閉じこめて湿気がたまって水浸しになり持てなくなってしまう。これが家族問題の特徴なんです。

 これを蒸発させて乾かして、自力でもちあげられる状態にするというのが解決のコツです。それには自分の抱えている問題を話すのがいちばんいいのです。独り言を言っていてもしようがないんで、聞く耳をもった人に話すことが大事です。ふつうそれはカウンセラー・精神科医と相談者との関係の中で行うのですが、私は長年、30年の経験の中でそれじゃダメだと思うようになったのです。

 精神科医が相手の場合は患者という名前が付いてしまうので、患者、患者の家族という立場で話し出すと、自分は問題を棚上げにして、「あんた答えを出してください」という気持ちになってしまう。医者の方もそういう気持ちになって、なんだかおみやげもたせて返そうとか、早く問題解決しようとかしてしまう。たとえば子どもが暴れてるなんていう問題だと、自分の責任感で子どもを鎮静させなきゃとか、薬で鎮静できないようなら捕まえてどこかに入れなきゃとか、焦っちゃうんです。

 いずれも、問題のいちばん悪い解決方法なんですが、そういうことを考えてしまう。むしろ、相談する相手というのは、問題の解決には無力だと考えるほうがいいのです。有力なのは誰かといえば自分自身で、自分の問題を解決できるいちばん有力な人というのは自分だし、家族ならその家族メンバーです。問題が起こることによって生じたその家族メンバーの問題というものがあるんですね。引きこもって暴れている息子を抱えた母の悩みとか、それを語ってもらう。語っているうちに私はこうしてきたけれどもそれは間違ってた、ってことに自分で気づいてしまうのです。話しているうちに気づきの芽みたいなものが出てきまして、その芽を「出てますよ」と確認するのは、私の仕事です。

オープンカウンセリング これから紹介するのは、オープンカウンセリングという相談の場で交わされた質問者と私との問答です。プライバシーの問題がありますので、そのままを掲載しているわけではありません。素材はありますが、私の中で一度消化され、私が造形し直したものが掲載されているとお考え下さい。多くの場合、同種のいくつかの質問がモザイクされています。しかし、お伝えしたい骨格はなるべくそのままお伝えしようと思っています。

個別ページ][←ブログメインに戻る][←IFFトップページへ][↑ページ上端へ

ブログメイン | 2005年10月 »