2011年05月02日

女性とアルコール依存症(38)家族への助言2

(3)『孤立しないで家族会に出席して下さい』

千代美の母親は、本人への対応の仕方をある酒害者家族会で教えられた。
酒害者、特に女性の酒害者を抱えた家族は、ひどく恥ずかしい思いをさせられ、隣り近所とも孤立しがちになる。
そのことが一層、本人の飲酒問題に注意を向けさせることになり、注意したり、叱ったり、監視したり、要するに本人を子供扱いして問題をこじらせてしまうのである。

(4)『本人を子供扱いしたり、役割を奪ったりしないで下さい』

たとえ本人に飲酒の問題があるにせよ、一人前の女性から、母親の役割を奪ったり、妻の役割を奪ったりはできないはずである。
しかし得てしてこうしたことが起こり得るのだ。

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2011年04月28日

女性とアルコール依存症(37)家族への助言1

家族への助言

アルコール依存症は家族全体の病気である。酒害の発生そのものに家族内の力動が関与するのみならず、酒害者を抱えた家族は、様々な影響を受けざるを得ない。
本書ではこの面の検討に触れなかったが、その回復には以下の諸点で家族の協力がどうしても必要になる。

(1)『本人についての思い込みにしがみつかないで下さい』

飲んだくれの妻に悩む夫、甘ったれで酒にだらしない娘を持った父や母は、自分がいちばん酒害者本人について知っていると思い込み、他人の意見に耳を貸そうとしない。
実は家族の問題は家族メンバーにこそ最も見え難いということもあり得るのである。
案外、妻や娘の飲酒問題は"背中のホクロ"のように自分には見えないものの反映であることが多いのである。

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2011年04月27日

女性とアルコール依存症(36)酒害者自身への助言4

(8)『自分をゆるして、可愛がってあげなさい』

同じことは、彼女たちの自己評価についても言える。
100点満点の女、妻、母を幻想し、それに達しない自分をみじめで、取るに足りないもののように感じる。自分の限界を直視しようとしない高望み、これが彼女たちをしらふで生きづらくして、酔いの中で、100点満点の自分を楽しむようにさせ、最後には絶望の淵にまで追いやったのだ。

しかし"大したことのない"平凡な"自分を受け入れ、可愛がってあげられるようになるためには、そうした限界のある自分が他人にも受け入れられることが実感できなければならない。

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2011年04月26日

女性とアルコール依存症(35)酒害者自身への助言3

(5)『あなたにとってお酒の問題は赤信号に過ぎないのです』

問題は、彼女たちが絶望し、生を投げだしそうになっているところにある。
飲酒問題はその他の自己破壊行動と並んで、このことを示す赤信号なのだ。
言い変えれば不器用な彼女らがなんとか絞り出した助けを呼ぶ声なのだから、治療者としては"聞こえた、了解した"ということが示せれば(彼女たちが納得するようにそれを示すのはなかなか難しいが)それで飲酒問題はなくなる。

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2011年04月25日

女性とアルコール依存症(34)ミーティングへの参加、ノートへの記録

(3)『あなたの経験を皆さんに話してみてください。他の人の経験をきいて、自分のものと較べてみてください』

1週に最低一回はグルーブ・ミーティングに参加してもらう。
私の治療グルーブの定員は10名である。ミーティングに遅れないよう、欠席しないようにすること("足をつくる"という)と、120分のミーティング中静かに座って他人の話に耳を傾けるようにすること("耳をつくる"という)が、私との治療的接触に不可欠な要素ということになる。

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