2015年02月の一覧

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2015年02月12日

機能不全社会(2)

 もし、日本の家族の80%が、機能不全に陥ってるのだとしたら、今、世の中を生きているほとんどのおとなはアダルトチルドレン(AC)ということになります。

 多くの人が、「自分には価値がない」と思っていたり、 人の目(評価)を異常に気にしたり、必要以上に「完璧でなければならぬ」と思っていたり、いつも対人関係にトラブルを来してしまったりする「生きづらい」人間であるということです。

 もし、こういう人たちが本当に増えているのだとしたら、それはもう「家族がうまく機能していない」というレベルでの問題ではありません。

 その家族が所属する社会に問題があるということではないでしょうか。

「生きづらい」日本

 私たちの社会は、「ひとりひとりの人間が豊かで幸せに生きることができる」社会を目指して発展してきたはずです。

 そのためには、もちろん、経済的な豊かさや便利さ、文明の発展も必要でしょう。
 でも、それだけでは決して幸せにはなれないことは、世界的に見れば豊かな国に入る日本での、自殺者や精神疾患の推移を見れば分かります。

 毎年3万人前後が自殺していること、15~39歳という若い世代での死因トップが自殺であること、自殺との関連が指摘されている「うつ」が増加し、1996年には国内で43万3000人だったうつ病など気分障害の患者数が2008年には104万1000人になっています。
(データは内閣府の『自殺対策白書』や厚生労働省『患者調査』等より)

 これは先進国であるはずの日本で多くの人が「生きづらい」と感じている証拠です。

優しさや安全感が欠如した社会

 こうした「生きづらい」社会になっているということは、社会に暴力や対立、競争や憎しみなどがはびこり、人間が幸せに生きていくための優しさや安全感が欠如してしまっているということです。

 つまり、社会が「ひとりひとりの人間が豊かで幸せに生きることができる」という方向から大きく外れ、家族が暖かいものを家族内の者に提供することができず、人間が“人間らしく”生きることができないような、機能不全の社会になってしまっているということではないでしょうか。

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2015年02月25日

機能不全社会(3)

 優しさや安全感が欠如し、人間が“人間らしく”生きることができないような社会になってしまっていることは、日々のニュースを見ていてもひしひしと感じます。

 安倍首相にはその認識は無いようですが、一般的な感覚から言えば所得格差の広がりはどう考えても拡大しています。

 その大きな要因となっているのが、非正規労働者の増加です。兼業主婦によるパートやアルバイトを含む数字ではありますが、最近の統計では労働者のやく4割が非正規雇用にあたるそうです。
(参照元:パートやアルバイトは増加継続…非正規社員の現状をグラフ化してみる(2015年)(最新) - ガベージニュース

 こうしたなかで、政府が1月に閣議決定した2015年度予算案では生活保護費が削減され、介護報酬の総額が引き下げられるなど、低所得者への対策は後退しています。一般庶民の立場から言えば、「デフレからの脱却」というよりも、「物価の上昇」が生活を圧迫しはじめています。

戦争への道?

 低所得者層への支援が減る一方、公共事業費や防衛費は増えています。

 集団的自衛権の行使容認や歴代政権が守ってきた「武器輸出三原則」に代わって昨年4月に策定された「防衛装備移転三原則」との関連でとくに気になるのは、三年連続増加している防衛予算です。今年度はなんと過去最高額の4兆9801億円となっています。

 一方で、政権の基地政策に反対する翁長雄志知事が当選した沖縄の振興予算は前年度から162億円の減でした(データはいずれも『東京新聞』2015年1月15日)。

「積極的平和主義」とか「人道支援」と言えば聞こえはいいですが、こうして軍事産業の育成や拡大をうながし、戦争への道を着々と歩んでいるように見えてしまいます。

優しさや安心感とは反対の方向へ

「そこまで言うのはオーバーだ」とおっしゃる方もいるかもしれません。でも、少なくとも今、日本が進んでいる道は、優しさやさ安心感をもたらす社会とは反対方向のように見えます。

 そして、私たち人類が幾度となく繰り返されてきた戦いの歴史のなかで、数多の犠牲を払って学んできた「戦争(武力)は不幸な人を増やすだけだ」という事実に背を向け、「経済発展を続けるためには戦争(武力)は必要だし、多少の犠牲はやむを得ない」という考えにシフトしつつあるように感じます。

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