2013年11月の一覧

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2013年11月06日

搾取される子どもたち(7)

 なにしろ長年、日本社会は“力による子ども支配”を「指導」や「しつけ」という名で許容、いや、積極的に肯定してきました。
 そうして、「教師の言うことをよく聞く」「親の望むことをしてくれる」「おとな(社会)にとって育てやすい、社会にとって役立つ子」をつくってきました。

 子どもを鋳型にはめるようなやり方は、ひとりひとりの子どもが本来持っている個性や能力が、その子らしい花となって開く機会を潰します。息苦しさに喘ぐ子どもの叫びを封印し、だれも分かってくれない寂しさに泣く子どもの声を奪います。

 それでもがんばって反抗しようとする子どもは「非行少年」と呼ばれ、どうにかして「自分は辛いよ」とメッセージを発し続けた子どもは「発達障害」の枠組みにくくられ、無視されていきます。

大川小事件

 実は3.11に際しては、生死を分ける極限の状態においてでさえ、子どもの声が活かされず、葬り去ろうとする事件も起きています。
 宮城県石巻市の大川小学校で、74名もの子どもが命を落とした「大川小事件」です。

 あの日、子どもたちは、最後まで「このままでは死んでしまう!」「先生! 山に逃げよう!」と叫んでいました。地割れを見て怖がって震えていた子もいました。恐怖から吐いてしまう子どももいました。友達と寄り添いながら「明日は生きているのか、死んでるのか」というメモ書きを残した子どももいました。

 ところが、共に場にいた先生たちは、そんな子どもたちのメッセージをきちんと受け止めることができませんでした。津波が来るまでの51分間、子どもたちは校庭に留め置かれ、学校のすぐ裏にある、日常的な遊び場になっていた山に逃げた子どもは、連れ戻されたとも聞いています。

 登下校中などではない、完全なる学校管理下にありながら、これだけの犠牲を出したのは大川小だけでした。

なぜ究極の叫び声が無視?

 もちろん、子どもたちと一緒に亡くなった先生たちをただ責めようというつもりはありません。先生たちも必死で、子どもたちを守ろうとしていたことは間違いないでしょう。

 それにもかかわらず、どうして子どもたちの「生きたい!」という、究極の叫び声が、聞き入れてもらえなかったのでしょうか。

 さらに言えば、子どもたちの究極の叫びが無視されたのは、震災当日だけではありません。

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2013年11月13日

搾取される子どもたち(8)

 その後、奇跡的に助かった子どもたちや、震災の日「いったい何があったのか」を勇気を持って語ってくれた子どもたちの声も、石巻市教育委員会によって踏みにじられました。子どもたちが語った重要な記録が破棄されてしまったのです。

 さらには、命を落とした子どもたちの代弁者として真実を明らかにしようとするご遺族たちの調査も声も無視され、石巻市が依頼した検証委員会はこの10月20日の委員会で出した「とりまとめ案」に「『山へ逃げよう』という子どもの証言は精査中」として盛り込みませんでした。

 まさに三重にも四重にわたる「子どもの声の搾取」です。

大川小事件シンポジウム(東京)開催

 大川小学校事件については、まだまだ書きたいことがあるのですが、それは後日にとっておきたいと思います。

 もっと早く、この真実を、詳しい内容を知りたい方は、2013年11月23日(土)13時から明治大学(東京お茶の水)で開かれる大川小事件のシンポジウム(参加費1000円)にぜひ足をお運びください(詳細はこちら(PDFファイル))。

 独自の調査を重ね、石巻市教委と話合う努力をし、検証委員会をずっと傍聴し続けてきたご遺族の方、被災したお子さんも登場の予定です。

小学生の9割がいじめ加害・被害を体験

 究極の「生きたい!」という叫びさえも平気で無視するこの社会。子どもひとりひとりの個性や能力も潰し、今の社会にとって有為な人材育成に走っている社会に生きているわけですから、子どもたちのストレスも、不満も、ピークに達していて当然です。
 鬱積したストレスや怒りは恨みに代わり、出口を求めて、はけ口となる対象を探します。

 そのせいなのでしょう。
 2013年8月、国立教育政策研究所が発表した調査結果によると、いじめを受けたり、いじめをしたことがある小学生の割合は、なんと90%! です。

 加害者と被害者が入れ替わりながら、ほとんどの子どもが何らかのかたちで小学校時代にいじめを経験しているということになります。

 前回の「いじめ対策防止推進法は子どもを救う?(4)」で紹介したスクールカーストの現状と重ねてみれば、子どもたちがいじめや序列は当たり前の環境に生きていることは明らかです。

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