『希望の革命』(1/9)

私が敬愛する研究者の1人にエーリッヒ・フロムがいます。

ドイツの社会心理学者であり、哲学者であり、精神分析を修め、マルクス主義とジークムント・フロイトの精神分析を社会的性格論で結び付けたことで知られ、心理学の教科書では「新フロイト派」とか、「フロイト左派」と紹介されている人物です(ウィキペディア )。

理解できなかったその思想

エーリッヒ・フロムの代表作と言えば『自由からの逃走』(創元社)ですが、私がはじめて出会った作品は『愛するということ』(紀伊国屋書店)です。

当時の私は大学生。友人に勧められて手に取った一冊でした。

その頃、「多くの人から愛され、与えられる女性こそが魅力的なのだ」とか、「社会で認められるひとかどの人物たることこそ大事なのだ」という社会の常識にはまり込み、いかに生きるべきかと悩んでいた私にとって、同書の「与えること自体がこのうえのない喜びなのだ」「愛とはだれもが浸れる感情ではなく、技術なのだ」というメッセージには、驚愕という言葉以外は思い当たりませんでした。

そして同時に、「いったいそれはどういうことなの?」と思い、何度となく本を読み返しても、実感として分からなかったことも覚えています。

もしフロムと出会わなかったら

それがフロム(の思想)との初対面だったわけですが、振り返ってみれば「あの出会いがなかったら、今、私はこの場所に立っていないだろうなぁ」と、しみじみと思います。

もちろん、フロムとの出会いだけがすべてではありません。
でも、「もしもフロムに出会わなかったら、臨床心理の世界に引かれ、ここでブログを書かせていただくという機会を持つことはなかったのではないか」と思うのです。(続く…

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Posted by iff