100715_2.jpg 5月27、28日にスイスのジュネーブにある国連で開かれた子どもの権利条約に基づく第三回日本政府報告書審査の傍聴に行ってきました!
もちろん、「子どもの声を国連に届けるプロジェクト」(略称「届ける会」)の子どもたちも一緒です。

第二回目のときとは異なり、国連側の事情で入場制限が行われたため、ずーっと審査を傍聴するという「国連三昧」とは行きませんでした。
でも、フリーな時間が多かったため、ヨーロッパアルプスの最高峰・モンブラン(フランス)まで足を延ばしたり、ジュネーブ市街を散策して、宗教改革の旗手・ジャン・カルヴァンで有名なサンピール大聖堂で敬虔な雰囲気を味わったりすることができました。

国連審査が終わったあとは、オプショナルツアーにも参加。わずかな日程ではありましたが「食文化から豊かな暮らしを考えるトスカーナスローフードコース」で選んだイタリアも訪問。
めまぐるしいほど忙しいスケジュールではありましたが、ヨーロッパのゆったりした時間を体一杯に浴び、気分的にはかなりのんびり。命の洗濯ができました。

まるで「毎日がバカンス!」

また、イタリアでは素敵な日本人ガイド・五十嵐陽子さんとの出会いもありました。

五十嵐さんは、フィレンツェ県公認ガイドのライセンスを取得された方。イタリア好きが高じてフィレンツェに移り住み、ワイン好きが高じてソムリエになったという五十嵐さんがガイドするわけですから、ゆったりとしたイタリアの魅力が凝縮されたような内容でした。

ジュネーブでは「5週間のバカンスは当たり前」とか「だれもがきちんと暮らせるだけの給料が最低限確保されている」「高速道路は無料だからみんな気軽に出かけられる」と聞いて驚いたのですが、イタリアのトスカーナ地方は風景から空気から人のやりとりから・・・何もかもがゆったりのんびり。まるで「毎日がバカンス!」のような場所なのです。

「イギリスの人気歌手スティングが移り住んでいる」と聞きましたが、その気持ちが分かります。

イタリア政府からの援助で

100715_1.jpg その牧歌的な風景&文化を守り続けるために、イタリア政府(か県?)はさまざまな援助や規制をしているそうです。
たとえばトスカーナの土地はかなり高額で、なかなか買うことができません。そして田らしい建物を建てるにも規制が厳しく、空き家になった家を修復して住むのが基本とのこと。

また、オーガニックにこだわり、自然エネルギーを利用したアグリツーリズモという滞在型のワイナリーでは、「その運営に政府が補助金を出しているため、アグリツーリズモの負担が軽減されている」との話も!!

とにかく「開発」にしかお金を出したがらない日本政府とはなんたる違い!(続く…

※写真はサンピエール大聖堂側の路地とアグリツーリズモで訪れたワイナリー

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image100722.jpg のっけから脱線してしまいましたが本筋にもどし、そろそろ国連の話をしましょう。

前回「国連側の事情で入場制限があった」と書きましたが、まずこれが大変でした。子どもの権利条約のための国連NGO・DCI日本の代表や事務局長が10日間も、ほとんど寝ずにやりとりを交わし、それでも頑なに「入場者数を制限する」と引かなかった国連側。

最終的には当日の朝、雨が降る中を最後の交渉をして、交代制で入ることになったのですが、こんなことは初めてです。
過去2回の傍聴のときはまったく問題にならないことでした。

事務局長いわく「子どもの権利条約についてだけでなく、あらゆる条約関連での国連事務局(委員会ではない)のNGOへの対応が変わってきている」とのことですが、平和の象徴である国連なのですから、あらゆる人に対してオープンであって欲しいものです。

2日にわたる審査

すったもんだの末、「過去一度も傍聴したことがない」人から優先的に中へ。傍聴経験者は、いったん解散し、その日の午後の傍聴に回ることになりました。

私が傍聴に入ったのは27日の午後。午前中に総論的な審査を行い、そこで上がったテーマについて午後は各論的に議事が進行されていました。

審査は2日間に及ぶ長いものなので、その全貌をここで示すことはできませんが、DCI日本が「第3回子どもの権利条約 市民・NGO報告書をつくる会」(「第3回つくる会」)とともにつくり、国連に提出した報告書が活きた審査になっていたと思います(審査にご興味のある方はDCI日本のホームページをご覧ください)。

NGO報告書のポイント

ごく簡単に、まずは今回の審査の“もと”になったNGO報告書について説明します。DCIの事務局長は、NGO報告書のポイントを次のように述べています。

1)親や教師など、子どもとかかわるおとなの労働の規制緩和による家庭の崩壊、保育などあらゆる分野における子ども施策の後退という制度的問題、進む競争的な教育制度があること
2)それらが子どもの育ち、教育を保障する立場にいるおとなたちが余裕を無くし、子どもとかかわれない状態に陥らされていること
3)その当然の結果として、子どもたちは安心できる居場所(受容的・応答的な人間関係)を奪われて孤独になり、苦しんでいること、
4)そのような事態を打破するための視点と、対抗軸となる子どもの権利条約の本質について

国連「子どもの権利委員会」委員の方々は、このNGO報告書を熟読し、さらにNGO代表から話を聞く2月の予備審査(本審査の前に行われます)で、突っ込んだ議論をし、今回の本審査に臨まれていました。(続く…

※写真は審査が行われた国連の別館パレ・ウィルソンの入り口

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